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マネートップ > ビギナー > 投資入門:四季報は、こうやって読む! > 1.押さえておきたい四季報の基本
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第一線で制作にあたる、編集長から直接聞いた「四季報は、こうやって読む!」

はじめに

「株」といえば、なんといっても『会社四季報』です!でも、「どこからどう読めばいいの?」と思っていらっしゃる方も多いはず。そこで、今回はなんと「四季報」編集長直伝、「四季報の読み方」です!

田北浩章さん
田北浩章さん 株式会社東洋経済新報社、『会社四季報』編集長 証券部担当部長

1984 年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、同社に入社。記者を経て『ベンチャークラブ』編集長、『週刊東洋経済』副編集長。2005 年4 月より『会社四季報』編集長に就任し、2 年間で7 回の制作に携わる。2007 年1 集の「新春号」で「四季報」を卒業し、第一編集局局次長兼証券部長に。

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まずは、読み方を教わる前に!押さえておきたい四季報の基本
ギッシリつまった企業情報を、いったいどうやってつくっているのか。個人投資家の必須アイテムといえるほど、なぜ人気があるのか?まず、四季報のなぞを解き明かしてもらいました!
あの何千ページもある記事を、どうやってつくっているんですか?
春号ができ上がるまでの道のり
田北さん(以下、敬称略): 現在、『会社四季報』の総ページ数は、2000ページ以上あるんです。それを100人の記者と、株主情報や資本異動などを担当するデータ担当250人が取材・執筆にあたっています。現在、上場企業は4000社近くありますが、その全社に対してひとり以上の担当記者を付けているんです。同じ業種をひとり数十社は担当するわけです。それはそれは相当しんどい作業ですよ。記者も大変だけど、その記事をすべてチェックしなきゃならない編集部もツラい(笑)。

たとえば「春号」だと発売が3月中旬。1月下旬あたりから取材に入って、本格化するのが2月上旬〜中旬かな。企業の四半期の決算がまだなので。編集部もだいたいそのあたりから動き出します。1次編集で、記者の原稿を編集部が見て「この数字は甘いんじゃないか」とか「裏付けは取れているか」だとか、記事を細かくチェックするわけです。で、2次編集の段階で編集長である私がチェックして、また原稿を記者に戻す、と。この段階までは、すべてWeb上で行います。そして2月下旬にはじめて紙になり、また編集部などで2段階のチェックを入れる。最後、3月上旬に最終チェックを私が行い、印刷会社に最終ゲラ(原稿確認用の試し刷り)が渡ります。
非常にタイトなスケジュールでありながらも、表記のミスはあってはならないことですから、何度もチェックを繰り返します。延べ5000回以上記者に原稿は戻します。だから、四季報にはミスがほとんどないんですよ。

また、全国で同日に一斉発売となりますが、首都圏は早めに刷り上がってくるので、見本誌が編集部には届くんですね。ですが、その内容が発売日よりも早く外に漏れてしまうと、株式市場に影響してしまいますから、見本誌の管理も非常に厳重なんです。なにせ、海外で日本企業の業績予想といえば、「Toyokeizai Yosou」と四季報予想のことを言うくらいですからね。
年4回発売されていますが、各号の特徴を教えてください
田北:先ほども少し触れたように「春号」(3月発売)は、第3四半期発表を受けて制作しています。ですので、3月期末を控えて今期業績の行く末と、来期予想に注目が集まる号と言えます。来期に向けての業績トレンドをチェックできます。
「夏号」(6月発売)は、3月期決算の結果を完全収録している号。記者のコメントにも注目が集まります。一番売れる号なんですよ。
ただ、私のオススメは「秋号」(9月発売)。なぜかというと、「夏号」は決算発表から日が浅いので、企業側が出した来期予想の数字に対して、異論を唱えられる材料が少ないんですね。それに比べて「秋号」は、4〜6月の業績推移を見て、第1四半期の結果をもとに修正をかけます。

ですから業績の見通しも明らかになってくる。会社が予想を動かさなくても、四季報は独自に利益予想を増減させる割合が大きくなりますから、その差が歴然と表れるのが、この「秋号」なんです。発売日に株価が上昇する「四季報相場」と呼ばれる企業は、うちが独自に上方修正した企業が多いんですよ。なので、この号はぜひチェックしてほしいですね。
そして、「新春号」(12月発売)。これは11月末までの発表された9月中間決算を収録した号です。今期予想に加え来期予想にも注目が集まります。
決算カレンダー
「四季報予想」が高精度なのは、どうしてなんでしょうか?
田北:まず、決算短信(上場企業が決算発表の際に配付する決算内容の要点をまとめた書類)をすべて読みこなしたうえで、取材ができる記者というのは、新聞、テレビ、雑誌を含めても、そうそういませんが、それを当社は100人も抱えている、という強みがありますね。
それに、企業や各業界には、クセみたいなものがあるんですよ。たとえば、水産業界は業績予想数字を高く出す傾向があるとかね。記者は担当する企業や業界を約2年で変わるのですが、次の記者にバトンタッチする際に、そういったクセなどの情報も伝承していくんです。四季報は、1936年に創刊し、昨年2006年で70周年を迎えていますから、各業界の70年間の情報が蓄積されているわけです。そういった独自のノウハウや情報を踏まえて、企業サイドに理詰めで取材を行っていきます。その結果、会社予想ではない独自予想ができるわけです。それが75%(2006年「秋号」)という圧倒的に高いシェアにつながり、結果的に、読者の利益にもつながっているのだろう、と。
「高シェアが読者の利益を生む」というのは、どうしてですか?
田北:たとえば、ビールなら、キリンがアサヒのシェアを逆転したと聞いても、それを理由にビールの銘柄を変える人はいませんよね?ビールの好き嫌いはあくまで嗜好ですから。ところが、株式投資の世界ですと「だれがなんの情報を見ているか」というのが非常に大事なんです。ケインズは「株は美人投票だ」と言っていますが、まさにそう。「俺はヱビスビールが好きだから」と嗜好を突きとおす世界ではないんです。市場参加者の多くが頼りにする情報を入手して、大勢が票を入れそうな企業を探し出すことが大切。四季報に掲載している情報は内外の証券会社や格付機関など多くの企業に提供しています。ですから、実際の市場参加者の大多数が四季報の企業情報を見ていることになるんです。
『会社四季報』ここがすごい! !
  • 上場企業4000社に、ひとり以上の記者が徹底取材
  • 四季報予想は世界標準レベル!
  • 企業予想を先取りする独自予想の高精度
  • 75%を誇る圧倒的なシェア!!

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