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1937年に旧満州に生まれ、その後大分に。九州大学卒業後、日興証券に入社。同社在籍中にノースウェスタン大学に留学しニューヨーク支店勤務、ロサンゼルス支店長を経て退社。1980年に三原淳雄事務所設立。経済評論家としてテレビ、講演、執筆などで活躍。日本におけるバフェット研究家の第一人者としても知られ、多数の著書、翻訳書を出している。 |


株式投資にはさまざまな手法があります。大きくはインベストメント、トレーディング、そしてスペキュレーションの3つに分けられますが(※注(1))、私が投資家に勧めている長期投資はインベストメントに分類されます。長期投資とは自分が有望だと思った会社の株を、10〜20年というロングスパンで持ち続ける投資法。この手法のメリットは会社の株を持ち続けると、それが将来何十倍という価値になる可能性がある点なのです。
私は若い当時、ソニーの商品に惚れ込んで、初任給1万5000円の時代に無理して月賦で3万円のソニー製ラジオを買ったりしていました。さらにその後、25万円の借金をしてソニーの株を500株買ったんです。そうしたら短期間で200円アップして10万円の儲けに。当時としては大金でしたから、もう天下を取ったような気持ち。すぐに売って、あっという間に散財しちゃいましたけどね(笑)。しかし当時、長期投資という手法を知ってソニー株を持ち続けていたら、今頃どのくらいの財産になったか。とても後悔しています。
ところで、証券会社に勤めていた当時は、店に「ホンダさん」や「松下さん」というあだ名のお客さんがよく来ていました。この人たちは自分が惚れ込んだ会社の株が下がれば買い集めるということを、繰り返しやっていたんです。きっと彼らは(結果的に)驚くような額を儲けていたんじゃないでしょうか。実際、大きな額の資産は長期投資という手段でなければ、なかなか作れません。購入時の40〜50倍になった銘柄を5〜6銘柄持っていて、はじめてひと財産できるんです。残念ながらそうした手法は、なかなか日本では根付きませんでした。
ところが、欧米人は投資の仕方が違っていて、長期的に持ち続けながら会社と一緒に大きくなるという考えの人が多いようです。だから、購入時の数十倍という価値の株をたくさん持っている人も数多くいます。そんな成功者のなかでも、とくに有名なのがウォーレン・バフェットという人物です。
インベストメントとは、ここでいう長期投資を行うこと。売らないことを前提に株を買い、会社とともに成長するスタンスをとるのが特徴です。トレーディングは最初から売ることを前提に株を買うこと。チャート分析などを行いながら、安値で買い高値で売って差益を得ることを目的としています。またアメリカではスペキュレーション(投機)という言葉も使います。やはり相場の動きで利益を得ることですが、より「賭け」のニュアンスが濃い言葉。トレーディングやスペキュレーションは、勝者と敗者をプラスマイナスするとゼロになるゼロサムゲーム。それだけリスクも大きくなりがちです。

ウォーレン・バフェットは2006年度の「フォーブス億万長者番付」でビル・ゲイツに続き第2位にランクインする資産家です。1930年にアメリカのネブラスカ州に生まれ、父親の影響から、わずか11歳で株による利益を得ていたというから驚きです。バフェットがすごいのは、わずか100ドルの元手からスタートし、すべて株式投資のみで、その巨額な資産を築き上げた点でしょう。(2006年6月、その資産の8割以上といわれる、約4兆3000億円をビル&メリンダゲイツ財団に寄付したことでも話題になりました)
バフェット流投資術のポイントは、いい商品やサービスを持っていて将来大きく伸びそうな会社の株を、いかに割安に買うかという点にあります。いまその会社の株が割高に思えても、将来の価値から割り引いて考えて割安だと判断すれば買うという発想です。そして買ったからには永久保有するのです。(もちろん、その会社が判断基準に合わなくなったり、自分の判断が間違っていた場合にはためらわず売るのも重要です)
たとえば、バフェット株として有名なのがジレットやコカ・コーラ。これらの株を持っているおかげで、朝目覚めたら何十万人の人がコーラを飲むと考えれば楽しい。ヒゲを剃ると思えばうれしいと語っています。つまり、その会社にブランド力や愛用されるような商品があれば、伸びないわけがない。そんな商品があるかどうかが長期保有の判断基準なのです(※注(2))。
割安で買うことも重要です。バフェットがコカ・コーラの株を買ったのは、ダメ経営者のレッテルを貼られた人物から優秀な人物に交代した時期。その際、株価が実態よりも割高だといわれましたが、実際にはその後、大幅に株価が伸びて快進撃となりました。またバークシャー・ハザウェイという会社の株を買い取って経営参加。その当時60ドルくらいだった株価を、周囲では割高だと騒ぎ立てました。しかしその後、この会社の株は4万ドルにまで高騰しています。
いい株は往々にして割高に感じられるもの。同業と比べたら割高に思えるかもしれません。でも将来の価値を割り引いて考えると割安か割高か、重要なのはその判断。割高かどうかを判断するためには、会社の価値を徹底的に調べることが必要なのです。
| バフェットが会社を選ぶポイントは? | |
| 会社の見分け方 |
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| 経営者の見分け方 |
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いくつもの銘柄を買ってリスクを分散するやり方が「ポートフォリオ」で、これには普通2種類あります。ひとつが、日経平均などの株価変動に連動する「インデックス投資」、もうひとつが、ファンドマネージャーが銘柄を選ぶ「アクティブ投資」です。理論的にはインデックス投資がより安全に利回りを期待できるといわれています。それに対してバフェットは「フォーカス投資」という手法をとっています。これは、自ら厳選した銘柄を長く持ち続けて、インデックス投資以上の利回りを期待する投資方法。知らない会社に投資するより、自分で選んだ優れた会社に資金を集中する方が効率がいいという発想です。銘柄を20以下に絞ってやはり長期投資をするのがポイントです。
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