ご当地グルメ、ご当地キティ・・・最近、よく耳にする「ご当地」ものですが、投資信託にもご当地ファンドが存在します。ご当地ファンドとは資産の全額もしくは一部を、「ご当地」に関連する企業に投資するファンドを言います。投資先が身近な企業ということもあり、親しみやすさから5月末で31本、純資産額は3,300億円を超えました(確定拠出年金向けファンドを除く)。
■なぜ「高配当」ではなく「好配当」なの?
配当利回りが高い要因には、配当が高くて高配当なケースと株価が安くて結果高配当となるケースがあります。そのため、単純に配当利回りが高い銘柄だけをチョイスするのではなく、業績はどうか、増配は持続するかといった「好」業績であることも重要な条件となるわけです。
ところで、この投資方法は、配当に比べて株価の安い銘柄・・・割安銘柄に投資しています。つまり、「バリュー」(割安)株投資の考えに基づくものです。そのため、成長株に投資する手法に比べ、下値余地が少ない特長を持ちます。
■日本各地に存在するファンド
図表(1)は地域別のご当地ファンド一覧です。北は北海道、南は九州まで存在しています。地域別に見ると、最も純資産額の多い地域は、東海地方でした。通常、ご当地ファンドは、特定の地銀単体での販売されるケースが多いものですが、東海地方のご当地ファンドは複数の販売会社が共同で販売しており、強固な地域性がうかがえます。

■選択のポイント
(1)投資する資産に注意
ここで注意したいのが、同じ地域のファンドでも、特徴が大きく異なる点です。ご当地ファンドをタイプ別に分けてみると、(1)ご当地株100% (2)組入資産の50%〜80%を外債、残りをご当地株で運用する「毎月(隔月)決算型ファンド」、(3)ご当地株以外に債券とREITを組入れた「資産分散ファンド」、(4)外国株式とご当地株を組み合わせた「国内外株ファンド」に分けられます。そのため、資産配分によって、リスクリターンが大きく異なります。一般的には(3)<(2)<(4)<(1)の順にハイリスク・ハイリターンになると考えられます。いくら馴染みのあるご当地企業に投資するといっても、分配金狙いなのか、値上がり益狙いなのかなど、投資目的をはっきりさせてからファンドを選択することが重要です。
(2)投資する企業に注意
また、同じご当地株100%のファンドでも、「特定地域に本社を置く企業」に投資するタイプから「特定地域で生産活動を行っている企業」といった広範囲のタイプまで、投資対象はさまざまです。そのため、どのような銘柄に投資しているのかも注意したいところです。
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ファンドを購入したら
ご当地株ファンドの良く指摘される弱点として、分散が効きづらいことが挙げられます。例えば、地震や洪水、台風など地域的な災害は基準価額を下げる要因となりえます。また、地域的なしばりがあるがゆえに、特定の銘柄に投資が偏ったり、信用リスクの高い銘柄が投資対象となりうることもあります。
よく知っている企業に投資するのは、投資の基本ですが、ファンドの場合、直接投資するのではないため、組入銘柄は複数あり、かつ組入比率も固定ではありません。そのため、どのような銘柄が組入れられているのかは、購入前はもちろんのこと、購入後もチェックが必要です。運用会社のホームページにアクセスすると、そのファンドの運用経過が書かれた月報や運用報告書を入手することができます。こういった投資対象だからこそ、つねにどのような銘柄に投資しているのか、モニタリングしたいところです。